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デッサンとロールパン

娘が宿題をしていました。宿題は「紙コップのデッサン」それには「何のために、どうしてこの宿題があるのか。」ということが部外者の私のもわかりやすく丁寧にびっちりと書き込まれていました。「デッサン」のことをただ絵が上手になるためにすること。と思っていた私の考えは180度ひっくり返りました。「見る」という行為はただ瞼を開ければ成り立っているのではないこと。人間は見たいものを見たい、見たいものしか見ないクセがあること。一瞬で成り立っているかのような「見る」ことのその一瞬を、超スローに引き延ばして一瞬を確認するために描くこと。鉛筆の芯は黒鉛と粘土を練り合わせて焼いたもの。などなど。短時間で「見る力」を鍛えるためにはデッサン以上のものはありませんなんてあるので私も宿題をしてみようかと思ったほど。ひとつの事に集中し、念を置き、何度も考え直し仕上げていく作業がデッサン。ふたばでいうならばそれはロールパンかもしれません。環境で変わってしまうパン生地に集中し、気持ちを置き、状態を確認し、失敗を重ねて今のロールパンが出来上がりました。オープン当初から変わらないレシピですが、味と風味は随分と変わりました。気持ちがブレるとすぐにパンに出ます。今週も集中して。気持ちを集めて。

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